コラム
年末の大掃除でよくある高圧洗浄トラブル!外壁・ベランダ掃除の注意点
こんにちは!大和市で外壁・屋根の塗装をメインに、お家のリフォーム全般を手がけている株式会社ウスイ建装です。
年末が近づくと、「今年の汚れは今年のうちに!」と意気込んで大掃除に取りかかる方も多いのではないでしょうか? 近年では家庭用の高圧洗浄機が手軽に入手できるようになり、「外壁やベランダもピカピカにしたい!」と考える方も増えています。
しかし、ここで注意が必要です!高圧洗浄は非常に便利な一方で、扱い方を誤ると“住宅にダメージを与える”危険な掃除方法にもなり得ます。
この記事では、プロの視点から「高圧洗浄でよく起きるトラブル」や「正しい使い方」、そして「プロに依頼すべきケース」などを詳しくご紹介します!
目次
よくある高圧洗浄トラブル事例

家庭用の高圧洗浄機は手軽にご家庭の様々な場所を掃除することができますが、扱いを誤ると建物を傷めてしまうこともあります。ここでは、実際によく起きるトラブルと注意点を紹介します。
外壁の塗膜がはがれてしまう
モルタルやサイディング外壁に強すぎる水圧を当てると、塗膜が部分的にはがれてしまうことがあります。特に築10年以上経過した住宅では、塗膜が経年劣化で脆くなっているため、通常の水圧でも簡単に剥離することがあります。一度塗膜がはがれると、その部分から雨水が侵入し、内部の木材や下地が腐食、さらにはカビ発生の原因になることも。
プロによる点検で劣化状態を確認し、外壁材に合わせた適切な水圧設定を行うことが重要です。
ベランダ防水層の剥がれ
防水塗装が施されたベランダやバルコニーでは、高圧洗浄の水流が防水層を傷つけるケースがあります。とくにFRPやウレタン防水の表面はデリケートで、ノズルを近づけすぎると表面が浮いたり破れてしまうことも。防水層にダメージが生じると、雨漏りや下階への漏水被害に発展する危険があるため、洗浄時には水圧を下げる・距離を取るといった工夫が必要です。
サッシの隙間から水が浸入
窓サッシのゴムパッキンやコーキング部分も、実は非常に繊細です。経年劣化で硬化したり、ひび割れた部分に高圧水を当てると、わずかな隙間から室内へ水が入り込むことがあります。一度室内に水が侵入すると、クロスのシミや断熱材の劣化につながるため注意が必要です。作業時にはサッシまわりを確認し、必要に応じて養生(ビニールカバー)を施すことでトラブルを防げます。
このように、高圧洗浄は正しい知識と経験が不可欠な作業です。
掃除前に知っておきたい!高圧洗浄に向いている素材・向かない素材
「高圧洗浄機はどこでも使える便利な道具」というイメージを持つ方も多いですが、実際には素材との相性がとても重要です。間違った場所に使用すると、表面を傷めたり雨漏りにつながったりするケースもあるため注意が必要です。
高圧洗浄に向いている素材

- タイル面(ひびや割れがない場合)
水圧に強く汚れが落ちやすいため、高圧洗浄と相性抜群。ただし、目地が弱っている場合は慎重に。 - コンクリート土間(構造的に健全な場合)
固く耐久性があるため、油汚れや苔をスッキリ除去できます。ガレージや玄関土間の清掃に最適です。 - 金属系外壁(錆や塗膜が健全なもの)
表面が強いため洗浄しやすい素材。ただし塗膜が浮いている場合は剥がれることがあるため、事前の点検が必須です。
高圧洗浄に向かない素材
- 劣化したモルタルやサイディング壁
表面が脆くなっているため、水圧で塗膜が剥がれたり、外壁材が欠けたりする恐れがあります。 - ウッドデッキ
木材は吸水しやすく、高圧水を当てると「反り・割れ・腐食」の原因になります。木材専用の低圧洗浄が安心。 - 防水施工済みのベランダ床
ウレタンやFRP防水層は強い水圧に弱く、剥離や破れにつながることも。高圧洗浄は原則NGです。
高圧洗浄を誤って行うと、塗膜の剥離・防水層の破損など、思わぬ大きなトラブルに発展することがあります。安全に作業を行うには、素材の種類・劣化状態を見極めることが何より大切です。「この素材は洗って大丈夫?」と迷ったときは、無理に作業せずプロに相談することをおすすめします。
なぜトラブルが起きるの?原因を徹底解説
なぜご家庭の高圧洗浄機でトラブルが起きてしまうのか。ここでは原因を徹底解説していきます。
水圧設定が強すぎる
家庭用高圧洗浄機でも、水圧は100気圧を超えることがあります。外壁やベランダの防水面には強すぎることが多く、 特に近距離で水を当てると局所的にダメージを与えてしまいます。
洗浄対象の知識不足
外壁材や塗料、防水材の種類を理解していないまま作業すると、最適な洗浄方法を選べません。たとえば、シリコン塗装やフッ素塗装など耐久性の高い塗膜でも、劣化部分に強い圧をかけると傷がつくことがあります。
劣化やひび割れを見落としている
すでに劣化している箇所に高圧水を当てると、損傷を一気に広げてしまうことも。 掃除前には目視で点検を行い、ヒビ・剥がれがないか確認しましょう。
安心して使うためのチェックポイント
家庭用高圧洗浄機は便利な清掃アイテムですが、使い方を誤ると外壁やベランダを傷めてしまうことがあります。安全に使用するために、次のポイントを必ず押さえておきましょう。
使用前に外壁やベランダの状態を確認!
まずは目視チェックが大切です。ひび割れ・塗膜の剥がれ・防水層の浮きがある場合は、そこから水が入り込み劣化を悪化させる恐れがあります。少しでも気になる部分があれば高圧洗浄は控え、専門業者へ相談しましょう。
水圧は「弱め」からスタート!
最初から強い水圧で当てると、素材がダメージを受けやすく危険です。汚れの落ち具合を確認しつつ、必要に応じて少しずつ水圧を調整することで、素材を痛めずに安全に作業できます。
ノズルと壁の距離は30cm以上をキープ!
近距離で当てると、水圧が一点に集中し、塗膜の剥離や外壁材の欠けにつながります。必ず30cm以上の距離を保ち、広い面をやさしくなでるように洗浄しましょう。
防水層・サッシ・パッキンには直接当てない!
ベランダ防水やサッシまわりは特にデリケート。高圧の水流を当てると防水層が破れたり、パッキンから室内へ水が侵入したりする恐れがあります。これらの部分は避けることが鉄則です。
高圧洗浄を安全に行うコツ
高圧洗浄を安全かつ効率的に行うためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
洗浄の順番を意識する
高い場所から順に下へ進むと、効率的かつムラなく洗浄できます。 逆に下から始めると、上から落ちてくる汚れで再び汚れてしまい、作業が二度手間になってしまうことも。効率よく進めるためにも、順序を意識しましょう。
水はね・飛散に注意
高圧洗浄は想像以上に水が飛び散ります。隣家の窓や洗濯物、通行人に水や汚れが飛ぶとトラブルの元になるため、作業前に養生を行うことが重要です。また、風が強い日は飛散量が増えるため、無理に作業せず日を改めるのが安全です。
電気設備には近づかない
高圧の水を屋外コンセント、エアコン室外機、照明器具、インターホンなどに当てると、故障やショート、最悪の場合は感電の危険があります。特にコンセント内部に水が入り込むと、後から湿気で電気系統がショートすることもあるため、十分な距離を取り、必要に応じてしっかり養生を行いましょう。
プロの外壁塗装業者が行う高圧洗浄とは?

外壁塗装の工程で最初に行われる「高圧洗浄」は、単なる掃除とはまったく別物です。
プロが行う洗浄は、塗装の仕上がりと耐久性を左右する“下地づくり”の重要な工程であり、専門的な判断が求められます。
汚れだけでなく、古い塗膜や藻・カビなどを徹底除去
プロの洗浄は汚れやホコリを落とすだけでなく、古い塗膜・藻・カビ・チョーキング粉(白い粉状の劣化物)まで徹底的に除去します。これらが残ったままだと、塗料の密着力が弱まり、数年で剥がれや膨れが発生してしまうため、いかに下地を清潔にするかが非常に重要です。
外壁素材に適した水圧・ノズル角度を選定
外壁の材質や劣化状態を見極め、最適な水圧・ノズル・角度・距離を選ぶのがプロの技術。モルタル、サイディング、金属外壁など、それぞれ水圧の許容範囲が異なるため、素材に合った洗浄を行わなければ外壁を傷めてしまいます。
洗浄後の乾燥時間まで計算し、塗装に最適な状態を整える
プロは、洗浄後に十分な乾燥時間を確保し、塗装が最も効果を発揮できる状態に整えてから作業に移ります。乾燥が甘いと塗膜不良の原因になるため、この見極めも経験が必要です。
また、2階外壁などの高所作業では、足場の安全管理も徹底しています。正しく設置された足場があることで、均一かつ丁寧な洗浄が可能になり、危険も防止できます。このように、「洗っているだけ」に見える工程ですが、実は外壁塗装の品質と寿命を大きく左右する最も重要な準備作業なのです。
▼横浜市、大和市の施工事例をご紹介
ウスイ建装の施工事例ページでは、実際の高圧洗浄の様子も写真付きで詳しく紹介しております。ぜひご覧ください!
まとめ:せっかくの大掃除をトラブルのない“安心イベント”に!
年末の大掃除は、新しい年を気持ちよく迎えるための大切なイベントです。だからこそ、外壁やベランダの掃除を行う際には、正しい知識を身につけ、安全に作業することが何より重要です。
「自分で高圧洗浄しても大丈夫?」「外壁の劣化が進んでいないか心配…」と感じたら、無理に作業を続けず、まずは専門業者に相談するのが安心です。誤った方法で掃除をしてしまうと、塗膜の剥離や雨漏りなど思わぬトラブルにつながることがあります。
株式会社ウスイ建装では、外壁・屋根・ベランダなどの点検から塗り替え相談まで幅広く対応しています。プロの視点からお住まいの状態を丁寧にチェックし、最適なメンテナンスプランをご提案いたします。ホームページからは無料相談、お見積りを承っておりますのでお気軽にお問い合わせください。
「大掃除のついでに点検」を習慣にすることで、大切な住まいを長く守ることができます。安心で気持ちのいい新年を迎えましょう!
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