コラム
外壁のひび割れ(クラック)を放置するとどうなる?早めの補修が大切な理由
こんにちは!大和市の外壁・屋根の塗装をメインに、お家のリフォーム全般を担わせていただいている株式会社ウスイ建装です。
今回は、意外と見落とされがちな「外壁のクラック(ひび割れ)」についてご紹介します。
外壁にできる小さなひび割れは、「このくらいなら大丈夫?」「しばらく様子を見ればいいかな」と思われがちです。しかし、クラックは放置すればするほど劣化が進行し、建物に深刻なダメージを与える原因になります。
この記事では、外壁クラックの種類や原因、放置によるリスク、そして「そろそろ補修すべきサイン」まで分かりやすく解説していきます。
お住まいを守るためにも、早めの点検・対応がとても重要です。ぜひ参考にしてください!
目次
クラックとは?まずは基礎知識から
クラックとは、外壁に生じるひび割れの総称で、建物の劣化を知るうえで非常に重要なサインです。ひとことに「ひび」といっても種類があり、大きく分けて次の2タイプが存在します。
ヘアクラック

髪の毛のように細く、幅0.3mm未満のごく浅いクラックです。外壁の表面だけに発生するケースが多く、ぱっと見ただけでは気づかないこともあります。主に経年劣化や塗膜の収縮によって起こりますが、そのまま放置すると徐々に水が入り込み、外壁材を弱める原因になります。
構造クラック

幅0.3mm以上の深いクラックで、外壁内部や建物の構造にまで影響を与える可能性がある深刻なタイプです。地震や乾燥・湿気の繰り返し、下地の動きなどが原因で発生し、放置すると雨漏りや外壁剥離へ発展することも。
どちらのクラックも見逃すと劣化が進行しやすく、状態が悪化すれば補修費用も大きく膨らみます。「小さいひびだから大丈夫」と思わず、早めの点検・対処が大切です。
放置するとどうなるの?クラックのリスク
外壁にクラックが見つかっても、「小さいし問題ないだろう」と放置してしまう方は少なくありません。しかし、クラックを放置することは建物にとって大きなリスクにつながります。
雨水が侵入し、建物内部が腐食する
最も深刻なのは雨水の侵入です。ひびから染み込んだ水は外壁内部の下地材を腐らせ、構造部分までダメージを与える可能性があります。
カビやコケが発生し、健康や美観に悪影響
湿気がこもることで カビやコケが発生し、衛生面や健康面にも悪影響を及ぼします。
外壁の塗膜がはがれやすくなる
外壁表面の塗膜が劣化し、剥がれやすくなることで防水性が低下。その結果、外壁が水を吸いやすくなり、劣化スピードが加速します。寒冷期には、染み込んだ水が凍結と融解を繰り返し、凍害を引き起こすことも。
耐久性が低下し、結果的に大掛かりな工事に
こうしたダメージが進むと、部分補修では対応できず、外壁全面の塗り替えや張り替えなど大掛かりな工事に発展し、費用も大きく増えてしまいます。
特にモルタル外壁は、もともと防水性が低いため、塗膜の劣化とクラックが重なると、ダメージが一気に進行してしまいます。
クラックが起きやすい場所とは?
実は、クラックができやすい箇所には傾向があります。 以下のような場所を定期的にチェックすると、早期発見につながります。
サッシまわりや窓の角

窓枠は四隅に力が集中しやすく、建物の揺れや温度変化によって負荷がかかるため、髪の毛のような細いヘアクラックから深い構造クラックまで幅広く発生しやすい部分です。
外壁の継ぎ目や接合部
サイディング外壁の場合、パネル同士をつなぐシーリング部分が経年で硬化・縮みを起こし、そこからひびが発生することがあります。
モルタル外壁でも、温度差や振動によって表面に微細なひびが入りやすい場所です。特に日当たりと日陰が分かれる面や、道路に面した側は振動や温度差の影響を受けやすいため要チェックです。
ベランダ下や軒下
ベランダ下や軒下の部分は構造的に湿気がこもりやすく、雨水や結露の影響を受けやすいため、クラックが発生しやすい環境にあります。
普段目につきにくい場所ほど、気づかないうちに劣化が進行しているケースが多く、「気がついたら大きなひびになっていた」という相談も少なくありません。外壁は家全体を守る重要な部分だからこそ、気になる箇所がある場合や細かいひびを見つけた場合は、早めにプロの業者に点検を依頼することで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
補修しないと保険の対象外になることも?
意外と知られていませんが、外壁のひび割れ(クラック)を放置してしまうと、住宅保険・火災保険の補償対象外になるケースがあります。保険は「突発的な事故」や「予期せぬ災害による損害」を補償する仕組みです。そのため、クラックを長年放置した結果として起きた雨漏りや腐食は、しばしば “経年劣化”や“適切なメンテナンス不足” と判断され、保険金が下りない可能性が高くなるのです。
保険適用が難しくなるケース
例えばこのようなケースでは、「事前に防げた損害」とみなされることが多く、保険適用は難しくなってしまいます。
- ひび割れを放置したことで雨漏りが発生
- 放置したクラックから水が入って外壁内部が腐食
保険が適用される可能性が高いケース
以下のような管理状況がある場合には、いざという時に「適切に維持していた住宅」と認められやすく、保険が適用される可能性が高まります。
- ひび割れを見つけた際に適切な補修を行っていた
- 業者による外壁点検を定期的に受けていた
- 補修履歴や点検記録を残していた
つまり、クラック補修は単に外壁を長持ちさせるだけでなく、万が一のトラブルで保険を使える状態にしておくための“大切な備え”でもあるのです。
こんな症状があったら補修のサイン!
以下のような症状が見られたら、補修を検討しましょう。
クラックの幅が0.3mm以上ある
指先で触ってわかるほどのひびは「構造クラック」である可能性があり、水の侵入リスクが高まります。
同じ場所に繰り返しひびが入る
同じ場所に繰り返しひびが入る場合は、建物の動きや下地の劣化が原因となっていることが多く、根本的な補修が必要です。
白い粉(チョーキング)が手につく

外壁を触ったときに白い粉(チョーキング)が手につく場合、塗膜の防水性が低下しているサイン。雨水を吸いやすい状態になっているため、そのままにすると劣化が一気に進行する恐れがあります。
外壁の表面が浮いていたり、剥がれている
外壁の表面が浮いていたり、剥がれている状態も危険です。内部に水が入り込み、凍害や腐食を引き起こす可能性があるため、早急な対応が必要になります。
これらの症状を放置すると大規模な修繕につながることもあります。
クラック補修の流れ(プロに依頼した場合)
外壁のクラック補修は、単にひびを埋める作業ではなく、建物全体の耐久性や防水性を回復させるための重要なメンテナンスです。プロに依頼した場合、作業は次のような丁寧な工程で進められます。
1. 現地調査と劣化診断
まずは現地で外壁の状態を詳細にチェックします。クラックの幅・深さ・長さだけでなく、周囲の塗膜の劣化状況、雨水の侵入が疑われる箇所、凍害の兆候なども確認。診断結果をもとに、Uカット工法やコーキング補修など最適な施工方法を決定します。
2. 高圧洗浄で汚れや古い塗膜を除去
補修前に外壁全体を高圧洗浄し、汚れ・カビ・古い塗膜をしっかり落とします。これにより補修材や塗料の密着性が向上し、仕上がりと耐久性が大きく変わります。
3. Uカットやシーリング材でのクラック補修
深いクラックには、ひびをV字またはU字にカットして補修材を充填する「Uカット工法」を実施。浅いひびの場合は高耐久シーリング材や専用補修材を使用して補修します。ひびの状態に合わせて工法を使い分けるのがプロの技術です。
4. 下塗り→中塗り→上塗りの3工程で再塗装
補修後は塗装を3回重ね、防水性と耐久性をしっかり回復。下塗りで密着性を高め、中塗りと上塗りで色と強度を整え、美しい仕上がりに導きます。
クラック補修は手順のひとつひとつが住宅を長持ちさせる重要工程。確かな技術を持つ業者へ依頼することで、安心で長持ちする仕上がりが実現します。
▼大和市の施工事例をご紹介
ウスイ建装の施工事例ページでは、現地調査時のクラックの様子なども写真付きで詳しく紹介しております。ぜひご覧ください!
DIYで補修できるの?
外壁のひび割れは、ホームセンターで市販されている補修テープやシーリング材を使い、自分で簡易的な応急処置を行うことも可能です。ちょっとした浅いヘアクラックであれば、表面を埋める程度の補修はDIYでも対応できます。しかし、実際には次のような注意点があります。
クラックの内部まで補修するのは難しい
見えているひびだけを埋めても、内部に水が入り続けていれば再発しやすく、根本的な解決にはなりません。
下地の処理が不十分だと再発しやすい
外壁補修で重要なのは「下地処理」です。汚れや古い塗膜を落とさずに補修材を塗ってしまうと、密着性が弱くなり、数カ月でひびが再発するケースも少なくありません。
高所作業は危険が伴う
高所作業には危険が伴うため、2階部分の外壁を自分で補修するのは大変危険です。
安全面や補修の精度を考えると、DIYはあくまで「一時しのぎ」として考え、根本的な修繕はプロに任せるのが安心です。
まとめ:気づいたときが補修のタイミング!
外壁のクラックは、小さくても放置すれば大きなトラブルの原因になります。だからこそ、「まだ大丈夫かな?」と迷った段階で、一度専門家に相談することが住まいを長持ちさせる大切な第一歩です。
株式会社ウスイ建装では、外壁の状態を丁寧に診断し、お住まいに最適な補修方法や塗装プランをご提案しています。ホームページからは無料相談・お見積もりをいつでも受け付けております。
「少し気になるひびがある」「一度専門家に見てもらいたい」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
クラックは“気づいたときが補修のベストタイミング”。お客様の大切な住まいを守るために、早めの点検、早めの補修を全力でお手伝いさせていただきます!
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